「こ、この姿は… なんなんだよぉぉぉ!」
雄叫びをあげるスキプラ。
その声は、まさしくドラゴンそのものであった。
もはや彼は、比喩ではなく、本当に獣へと変貌してしまった。
少なくとも外見は。
すっかり絶望した彼は、
この惑星を探索してみることにした。
驚くほどに何も無いが、最新部まで行けば何かあるかも知れない。
答えは、ノー。
転がるのはおぞましい骸のみ。
生きている存在は誰一人いないようだった。
骸は、この星の住民とおぼしき風貌で、
トランスフォーマーに近い組成だった。
昔はここも、鉱山惑星の一つだったということか…?
そんな考えを巡らせながら、
彼は探索を続けた。
「…あっ?!」
そこにあったのは、
ドラゴニウムに封じ込められた、まさしく化け物だった。
その姿は、今のスキッズプライムと、ほぼ同じ格好をしている。
「なんだこいつ…」
「プレダキング… そいつの名前だ。」
突如響いたほかの人物の声、 その声は
ひどく聞き覚えのある声だった。
「…メガトロン!」
そう。
ディセプティコンのリーダー、
破壊大帝メガトロン。
彼もまた、
ダークエネルゴンに魅せられ、
その力を操るものの一人だった。
「まさかオートボットにもダークエネルゴンを扱える者がいたとは…
興味深いが、消えてもらおう。
ドラゴニウムは我にとっても必要なものだ」
そう言って、ダークエネルゴンセイバーを構える。
一方、スキッズプライムは、
手持ち武器を持ち合わせていなかった。
否、リペアされたばかりのボディに
、どういった武器が内蔵されているのか、まだ理解できなかった。
しかも、本来ならテセラクタルブレードなどを携帯しているのだが、
任務を軽く見ていた彼は、それすらも置いてきてしまった。
「畜生……」
「ほう、丸腰で我に挑もうと?」
かっかっかと笑うメガトロン。
無理もない。
さぁ、 戦いだ!!
次回、第三話「闇の剣と龍血の剣」